2014年5月菅田巌 会長

命得て爆心の花吹雪 築城百々平

新年度に入り,診療報酬改定等お忙しい中,平成26年度の年度初めの役員・地区代表幹
事合同会議にご出席いただき有難うございます。新しく役員及び地区代表幹事になられた
先生,どうぞよろしくお願い致します。
また医師会事務局は事務局長に山木戸の定年退職の後,次長の中山が事務局長に,上木
と上田が主任として勤めて行きますので宜しくお願い致します。

【2025年問題に向けて】
平成26年度の診療報酬改定の基本方針は「学者は国の奴雁なり」の社会保障制度改革国
民会議の報告書に基づき,医療機関の機能分化・強化と連携,在宅医療の充実が柱となっ
ており,ご存知のように,診療報酬改定では本体部分と薬価部分を合わせた全体について
0.1%の引き上げとなった。過去消費税補填分1.53%では対応不十分であり,今回は初診料
12点,再診料3点のアップとなった。今まで特例で1割に据え置いた70~74歳の医療費窓口
負担2割への見直し,「フリーアクセス」から「必要な時に必要な医療にアクセスできる」
仕組み,「大病院への紹介状なしの受診に対する患者負担」,そして「ゆるやかなゲート
キーパー機能を備えたかかりつけ医」として,今回新聞等に大きく報道され,目玉とされ
る地域包括診療札 地域包括診療加算,地域包括ケア病棟等が新設され,急性期病床の絞
り込みが行われた。またかかりつけ医の服薬管理は医師の業務として明確化し,7剤処方
の減算規定見直しへの突破口となっているが,薬局との24時間連携など新制度の定着に
は,個々の医師がばらばらにがんばっても限界があり,地域の医療機関同士での情報共有
する仕組みが必要で,医師の連携,さらには地域ケアシステム構築のための多職種との連
携も必要となっている。個々の改定と共に,今回の改定が2025年間題を見据えた改定であ
ることをくみ取って自院の診療に役立てていく必要がある。
現在国会では,第6次医療法改正に向けて「地域における医療及び介護の総合的な確保
を推進するための関係法律の整備等に関する法律案」が討議されており,団塊の世代が後
期高齢者になる2025年に向けて,能力別負担制,病床機能分化の推進,市町村の国保運営
を都道府県への移行,介護保険での高所得者の自己負担引き上げ,要支援者向けサービス
の市町村事業化等の改革が挙げられており,病院完結型医療から地域完結型医療の在宅に
シフトしており,地域包括ケアシステムの構築,医療機関の機能分化・主治医機能強化と
連携の再構築が求められている。
【横倉基金】
この医療機能分化・連携,在宅医療の推進などのために新たに「横倉基金」といわれる
904億円の基金が設立され,医療と看護の人材育成や地域包括ケアの中心を担う地区医師
会,病院・かかりつけ医の機能連携に配分される○今回「医療・介護サービスの提供体制
改革のための新たな財政支援制度(新基金)」として,各地対協,市郡地区医師会に対し
て公募がなされ,当医師会としてもプランを練っているところである。

【ビッグデータ・データヘルス計画】
3月26日の日経新聞を読まれた方もいると思うが,「再入院病院の乱用防止」「定額払い,
基準厳しく」「厚労省医療費膨張に歯止め」として,短期で入退院を繰り返す病院の規制
に乗り出した記事が出ていた。レセプトというビッグデータの解析から出たものであろう。
7‥1病床看護での患者の評価,在宅医療でのサ高住への複数人の訪問診療の大幅引き下げ
や訪問診療要件の厳格化となって表れているoITレセプトはビッグデータとしてどの患
者がどこで治療し,その結果どうなったかが把握できる時代になった。
平成25年6月閣議決定した日本再興戦略のなかの「国民の健康寿命の延伸」を目指す新
たな取り組みとして,すべての健康保険組合等の保険者がレセプト等のデータ分析,それ
に基づく加入者の健康増進のための事業として位置付けられたのが「データヘルス計画」
である。そのデータヘルス計画をモデル的に広島県は取り組み,個々の患者への糖尿病重
症化予防,そして透析移行の予防効果として表れ,アウトカムに本腰を入れるようになっ
た。厚労省は平成26年度予算化し,保険者は「データヘルス計画」を作成し健康づくり,
重症化予防・さらに医療費の適正化(ジェネリック使用推進,重複・頻回受診者に保健師
や看護師の訪問指導等)にパイロット事業として取り組みを開始している。

【集団指導・個別指導】
今回の診療報酬改定の説明会は中国四国厚生局及び広島県による集酎旨導として実施さ
れた。県医師会・第112回定例代議員会・平成25年度会務報告によると集団的個別指導は
広島県では実施されていない。新規開業による個別指導は平成25年4月より平成26年1月末
まで42件実施,また審査支払い機閑,保険者,被保険者等から診療内容または診療報酬の
請求に関する情報の提供,会計検査院の実施検査の結果,個別指導の必要性が生じた保険
医療機関等は15件同期間実施されている。不正請求等による監査については実施されてい
ない。
最近中国四国厚生局及び広島県による社会保険医療担当者の個別指導が強化され,在宅
療養支援診療所においては訪問診療計画書・在宅療養計画書が作成されてないケースや,
リハビリでは実施計画書等記載漏れ,特に各種管理料の算定要件がチェックされていると
のことでカルテ記載が求められている。
現在医師会として在宅医療推進拠点整備事業に各地対協で多職種の方々と取り組んでお
り,ご協力よろしくお願いする。           (平成26年4月10日)

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