2013年12月菅田巌 会長

急激な冷え込みで,本格的な季節性インフルエンザのシーズンに入った。皆様にはすで に予防接種等されていると思う。11月13日,当会館で平成25年度海田地区地域対策協議会感染症対策連絡会議が開催 された。

今年3月31日に中国政府が新たな鳥インフルエンザH7N9ウイルスのヒト感染3例を公表 し,現地点で台湾の1名を含み,中国での感染確定患者は137名となっており,うち45名が 死亡したと報告されている。8月10日を最後に,患者は発生していなかったが,10月15日 に新たな感染者が確認され,また10月29日に3歳男児,10月30日には64歳の女性と発生が 相次いでおり,一般的にインフルエンザが活性化する季節に入り再び注視されている。

厚生労働省の対応としては,感染症法に基づく指定感染症として注意体制を継続してお り,また,持続的なヒトーヒト感染は認められていないが,H7N9型のワクチンを開発す る方針を決定し,現在の鶏卵培養法では1年半から2年を要するため,全国民分のワクチン 生産期間を約半年に短縮する細胞培養法での生産を実際に行うため,240億円以下でワク チン4,000万人分を平成25年度に実用化することを目指している。

今回の会議では平成24年5月に制定された新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づ く広島県行動計画について説明があり,新型インフルエンザなど新たな感染症が発生した 場合,住民の健康被害を最小限に抑え,混乱を少なくするためには平時からの関係機関の 体制と役割分担を確認することが大切であることから,済生会病院,マツダ病院の担当 者,各市町から行政の担当者,広島市東警察署,海田警察署の担当者にも参加していただ いた。

この11月8日のメデイファックスによると,11月5日,半年ぶりに政府の新型インフルエ ンザ等対策有識者会議が開催され,厚労省が医療関係者などを対象とする特定接種の登録 の進め方について報告し,12月にも保健医療機関などに申請書が送付され,登録を受け付 けるようになっている。更に来年3月中には歯科診療所・薬局・訪問看護ステーションな ども登録する予定であると報じられていた。

平成21年4月にメキシコで発症した新型インフルエンザA/HINlは瞬く間に世界に流行 し,WHOは6月12日にはハンデミック(世界的大流行)を宣言し,広島県では6月9日に 東広島市で初めて確認され,発熱相談センター,7月からはクラスターサーベイランスの 重視,保健所への届出等,また感染予防の徹底,患者発生の早期探知,拡大防止では院内 での患者の動線分離による感染防止対策や診療体制,ワクチン接種の問題など弱毒性とは 言え,感染性が強く,会員の先生方にも色々と対応に苦慮され,大変であったと思う。

今後,豚インフルエンザの色々な反省点を踏まえ,鳥インフルエンザA(H7N9)の広 島県新型インフルエンザ等対策行動計画に沿って進められていくものと思う。

(平成25年11月14日)

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