2012年8月菅田巌 会長

昨夜から今朝にかけて豪雨となったが,雨による被害はなかったであろうか。熊本,大分
では未だ経験したことのない集中豪雨とのことである。梅雨明けが望まれる今日この頃だ
が,例年の如く20日前後になると思われる。

さて6月15日公示された広島県医師会会長補欠選挙が,7月8日第107回県医師会臨時代議
員会で行われた。前広島市医師会長で,前県医師会常任理事であった平松恵一先生が75票
を獲得して,県医師会副会長で会長代行の松村誠先生に8票差を付けて当選された。平松
先生の今までの実績と温厚な人柄そして新医師会館の建設に伴う資金問題やさらには共済
会の資金の債権など医師会の運用資産の問題を提議された。さらに今後の運用を会員に
オープンとして,専門家を入れた運営にすること等が代議員の先生方にアピールし,それ
が評価されたのが今回の当選に繋がったと思う。勿論,地域医療の再生やIPPNWへの取
り組み,そして昨日から参議院で始まった社会保障と税の一体改革関連法案の消費税等の
問題に取り組んで行くことを明言された。またキャビネットを構成する前県医師会副会長
の沼隈の槍谷先生や前呉医師会長の豊田先生が今回初めて行われた各地での立会演説会に
そろって出席され,応援されたのが大きかったと思う。10日の中国新聞には二次救急医療
体制の立て直しを主張する平松氏と,地域医療総合支援センター(仮称)の建設推進を訴
える県医師会副会長の松村氏と記載されているが,救急を含む地域医療や会館の建設は協
力して取り組むことは勿論で,争点は明らかに債権の運用であり,我々会員の日常生活に
も及ぼすことになることが代議員にも理解していただけたのではないかと思う。
平松体制の要となる副会長と理事の発表が今夜の2回目の臨時代議員会で選出され承認さ
れる。問題は山積しており,これからが正念場だ。安芸地区医師会から財務に詳しい水野
正晴常任理事を県医師会の常任理事に推薦させて頂いた。皆様の応援よろしくお願いする。
昨年の3月11日の大震災そして福島原子力発電所事故から9か月目に,国民の代表である
国会(立法府)の下で,憲政史上初めて,政府からも事業者からも独立した調査委員会
が,衆参両院において全会一致で議決され,誕生した。その東京電力福島原子力発電所事
故調査委貞会(国会事故調)委員長 黒川清は「福島原子力発電所事故は終わっていな
い」「今回の事故は『自然災害』ではなく明らかに『人災』である」と結論し,以下の7つ
の提言を行っている。

提言1 規制当局に対する国会の監視
提言2 政府の危機管理体制の見直し
提言3 被災住民に対する政府の対応
提言4 電気事業者の監視
提言5 新しい規制組織の要件
提言6 原子力法規制の見直し
提言7 独立調査委員会の活用

詳しくは,上記の本編,ダイジェスト版がホームページhttp://naiic.go.jpで公開されて
いる。
想定できたはずの事故がなぜ起こったのか。その根本的な原因は,日本が高度経済成長
を成し遂げた境までに遡る。政界,官界,財界が一体となり,国策として共通の目標に向
かって進む中,複雑に絡まった「規制の虜(RegulatoryCapture)」が生まれ,50年に亘
る一党支配と,官と財の組織構造と,それを当然と考える日本人の「思い込み(マインド
セット)」があり,経済成長に伴い,「自信」は次第に「おごり,慢心」にかわり,組織の
利益を守ることが重要となり,国民の命を守ることよりも優先され,安全対策が先送りさ
れてきた。
(平成24年7月)

記事一覧へ