2012年2月菅田巌 会長

新年明けましておめでとうございます。
会員各位には清々しい新年をお迎えになられたこととお慶び申し上げます。また日夜地
域医療に取り組み,地域住民の安心・安全に寄与されておられることに感謝申し上げま
す。
昨年は,3月11日に発生した東日本大震災では,死者・行方不明者合わせて2万人近く,
そして福島第一原発の放射能汚染の問題もあり,震災から9カ月過ぎた12月15日現在,今
なお全国に避難している人は約33万5,000人(東日本大震災復興対策本部報告)近くに上っ
ており,一日も早い復旧復興を願っている。
坂ブロック会員の下地悦朗先生が1月4日にお亡くなりになった。享年77歳であった。ご
冥福をお祈りする。

さて,今年は干支では「壬辰(みずのえたつ・じんしん)」,「壬」は十干の9番目に当た
り,象形では,工形の金床(工作台)の形で,中央が太く頑丈な工具で,この台の上に金
属をのせてたたいて工作する工具を表す。強い力や重さに耐え得るので,すべてを任せる
という意味があり,また中ほどがふくらんでいるので「妊」に使われ,草木の内部に新し
い種子が生まれた状態を表している。
十二支の「辰」はハマグリなどの貝が足を出してごそごそ動く形で,それが「震・振・
唇」…動く,ふるえるなどの意味があり,また陽気が動き草木が伸長する状態を表してい
る。さらに「辰」は唯一想像上の動物である龍があてられている。是非とも昇竜の年にし
たいものである。

今年の県医師会,安佐医師会の新年会では民主・自民・公明の与野党の国会議員が多く
出ておられ,昨年の実績,今年の課題,抱負を述べられていたが,政治の停滞は許されな
い。TPP(保険,医薬品・医療機器,医療IT,医療サービスの4分野),社会保障と税の
一体改革,消費税非課税問題など国民皆保険制度が守れるのか,注視していかなければな
らない。安芸地区医師会の歴史を紐解くと,先達は ①医の倫理 ②医学・医術の研錬
③医権の拡大・医業の安定・親睦を掲げて邁進してきました。時代の変遷と共に,それぞ
れのブロックで地域に根ざした運営を行い,医師会も変革してきました。ポリティカルの
力も必要である。先般の受診時定額負担の署名運動のように,医権の拡大のためには,一
致団結して取り組んで行きたい。
今年は診療報酬・介護報酬同時改定の年である。2012年診療報酬・介護報酬改定では
ネットでそれぞれ0.004%,1.2%のプラス改定が決まった。本体改定率はプラス1.379%で,
薬価・材料価格を1.375%引き下げることで捻出する約5,500億円などを財源に充てる。診
療報酬本体部分の内訳は,医科がプラス1.55%,歯科が1.70%,調剤が0.46%で,比率は
「1:1.1:0.3」となる。5,500億円を①病院勤務医などの負担軽減・処遇改善 ②医療・介
護連携と在宅医療の充実 ③がん,認知症治療などの医療技術の評価充実 の3項目に重
点配分する。具体的内容はこの1月からの中医協の議論に委ねられた。また,この3月から
はレセプト突合・縦覧点検が支払基金で始まる。また中国四国厚生局による療養担当規
則・施設基準等チェックが無床診にも入るという。早い情報,対応が必要である。

新医師会館は3月末には出来上がり,地区医師会の使命である地域に密着し,当面の課
題である ①新公益法人制度への対応 公益事業と定款の見直し ②125年史の発刊 ③
新医師会館の活用 をめざし,皆様の英知を結集し,サステイナビリティそしてサバイバ
ビリティのある医師会運営を行い,医師会事業をより充実させ,「順天以医 救世以仁」
を心に刻み,「温かく心のかよった地域医療を目指して」前進して行くので,会員各位の
ご理解ご協力をお願い致したい。今年,皆様にとって輝かしい年になることを祈念する。
(平成24年1月)

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