2011年9月菅田巌 会長

放曝身の満ち満ちし納涼舟

関根成子

今年の8月6日,ヒロシマは66回目の原爆の日を迎え,3.11のフクシマを想い,ヒロシマ
は暑い,長い1日になった。亡くなられた方のご冥福をお祈りする。
今年も蝉時雨の中,緑地帯にある広島市医師会の原爆殉職碑の前で,殉職会員ならびに
医療従事者追悼式があり,参列,献花した。殉職碑は,「手」をかたどった抽象的彫像で,
祈り合わせた手の端に二羽の鳩がいる。これは松井一実市長のお父様が作られた銅像で,
今回市長も出席された。

【広島原爆の29.6国分の熱量・広島原爆の20個分のウラン漏出】
東日本大震災から5ケ月が経った。7月27日衆議院厚生労働委員会で厚生労働関係の基本
施策に関する件「放射線の健康への影響」の審議が行われ,参考人6人の意見陳述のイン
ターネット審議中継があった。録画はすでに途中で切られているが,ユーチューブの動画
で見ることが出来る。特に注目を引いたのが児玉龍彦教授(東大先端科学技術センター教
授,東大アイソトープ総合センター長)の放射線物質の除染についての意見陳述である。
「推計で福島第一原発からの放射性物質の放出量は,熱量に換算すると広島原爆の29.6
個分に相当する漏出で,ウランで換算すると広島原爆の20個分が漏出した。放射線の残存
量で言えば,原爆は1年経過後に1,000分の1に低下するのに対して,原発は10分の1程度し
かならない」「7万人が自宅を離れてさまよっている時に,国会は一体何をやっているので
すか!」と国の放射線対策を厳しく批判し,食品の放射能汚染で不安が広がる中,国策と
して食鼠 土壌,水の最新鋭機器での検査体制,子どもの被曝を減少させるための法律制
定・専門家の結集,国策として土壌汚染を除染する技術の結集,開発を行い,国民の総力
を挙げた測定と除染の体制を述べ,国の怠慢を批判した。「行動する研究者」として南相
馬市で除染活動をしており,除染した後の土を残しておけず,ドラム缶に入れて持ち帰っ
ている。本来は法律違反である。法律的な緩和も必要と述べている。

もう一人は京都大学原子炉実験所助教の今中哲二氏で旧ソ連のチェルノブイリ原発事故
の影響について,長年にわたって現地の調査を続けてきた。「私たちはもはや,放射能汚
染ゼロの世界で暮らすことが不可能になった。これからは,放射能汚染の中で生きていか
なければならない。その事実を知った上で対策を考えなければならない。放射能をどこま
で我慢するか,この難しい判断を市民一人ひとりが迫られている」と述べている。

【菅首相退陣】
昨日のニュースによると,民主・自民・公明の特例公債法案の合意により,菅首相の退
陣条件である。①今年度第2次補正予算②赤字国債を発行するための特例公債法案(彰再生
可能エネルギー特別措置法案の成立が8月末までの今国会中に決まれば,新首相の選出さ
れることとなる。おりしも株価が暴落している。この閉塞感を打破してくれる首相は,民
主党にいるのか。
今年も昨年と同様,猛暑日が続いている。身体に気をつけてこの夏を乗り切っていただ
きたい。今月31日をもって西田顧問が退職する。医師会事務局長として2年間,事務局の
取りまとめや運営および給与改定や事務棟新築,そしてこの度の新医師会館建設に向けて
の取り組みなどの功績に感謝する。山木戸事務局長,補佐の中山事務局次長で,今後の公
益法人化や新医師会館建設等に向けて,取り組んで行くので宜しくお願いしたい。
(平成23年8月)

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