2010年7月菅田巌 会長

いよいよワールドカップ「ジーコジャパン」楽しみである。果たして「決定力不足」は
改善されたのであろうか。二宮清純氏は『日本のストライカーに欠けているのは「skill
(技術)ではなく「will(意志)」である。独自の発想や行動力を持った人間は,異端児を
認めない教育の中からは育たない。歯車としてのスキルではなく,強い意志を持った個人
を育てようとする意識を指導者が持たなければ,この国の将来はサッカーにおいても経済
においても暗い』と,教育と指導者の重要性を述べている。
これは4年前に安芸地区医師会長になって4ケ月目の6月のドイツでのワールドカップ
について述べた私の談話である。ドイツでは1勝も出来なかった「ジーコジャパン」であ
るが「岡田ジャパン」は何勝できるのであろうか。ベスト4を目指しているが,決定力不
足は相変わらずである。この4年間,海外で活躍する選手が増えて,決してwillでは負け
ていないと思う。ジーコ語録には「一度や二度の挫折に負けない強靭な精神力を持って前
向きに努力すれば,必ず道は開けると信じている」「神は自分の夢に向かって努力する人
間を決して見捨てない。失敗を恐れず勇気と信念を持って自分の目標にチャレンジして欲
しい」とある。今回の「岡田ジャパン」に期待しよう。

2010FIFAワールドカップは南アフリカ共和国で6月11日キックオフである。1984年8
月にSICOT(国際整形外科災害外科学会)がロンドンであり,周遊コースにケニヤと南
アフリカ共和国を回る機会があったので参加した。あれから,もう26年になる。当時広島
総合病院に勤めて7年目となっていて,JA系の病院では5年勤めたらヨーロッパ旅行で
きる恩恵があった。しかしJA系の病院を司る厚生連は赤字病院を抱えており,いつの間
にか医師に対する恩恵はうやむやとなっていた。長期出張も俵ならない状態であったが,
教授の推薦があれば,有給休暇として承認するということで,津下教授にお願いして推薦
状を書いていただいてSICOTに出席した。ロンドンでの学会,そしてケこヤでサファリ
ツアーを楽しんだ後に南アフリカ共和国に飛んだ。当時の南アフリカ共和国はまだアパル
トヘイトが厳しく,白人,有色人種,黒人の差別は歴然としていた。このツアーを企画し
た柏木神戸大学名誉教授をはじめ,山本真北里大教授,西尾鳥取大学教授や嶋和歌山大教
授など静々たるメンバーが加わっておられ,有色人種である我々には待遇は非常に良かっ
た。この1984年はアジア人と有色人種の参政権が認められた年で,黒人には認められてい
なかった。しかしその年の12月にはデズモンド・ツツ大主教にノーベル平和賞が贈られ,
時代の変革点であった年でもあるが,アパルトヘイト撤廃宣言はそれからまだ7年後の
1991年である。

相木先生が野球肘について講演されたが,南アフリカ共和国に野球はなく,似ているス
ポーツはクリケットがあるが,当時ワールドサッカーが開催されるとは想像しえなかっ
た。ヨハネスブルグやケープタウンは機会があればまた訪れてみたい。特にテーブルマウ
ンテンにはもう一度登って大西洋とインド洋を眺めてみたい。
CNNの報道によると,南アフリカのデズモンド・ツツ元大主教(78歳)は8日までに,
同国で6月11日に開催するサッカーのワールドカップ(W杯)大会に触れ,国内の犯罪率
などに関するメディア報道は扇動的だと指摘,観光客が安心して訪問できる警備態勢が整
えられていることを確信していると語っている。なお,1984年の前年1983年はAIDSウイ
ルスが発見されたばかりである。不治の病と恐れられていたHIVは現在では,寛解にま
で持っていける時代となっているが,この旅行では現地の風土病に握り,教授の席を後少
しのところで逃した人もおられ,風土病は要注意である。

さて,平成の無血改革を成し遂げた民主党政権は鳩山首相から菅首相となり,強い経
済,強い財政,強い社会保障を目指している。参議院選挙まで後わずかである。
今月は,地対協の総会,医師会臨時総会,隣接医師会開催と行事は目白押しである。安
芸地区医師会として頑張って行きたい。
(平成22年6月)

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