2009年3月菅田巌 会長

立春も過ぎ,例年にない暖かい日が続いています。昨日広島市内は黄砂に覆われ
ていました。スギ花粉の飛散も例年より早く,健康には気をつけていただきたいと
思います。

1月20日第44代アメリカ大統領に,米国建国以来初めて黒人のバラク・オバマ氏
が就任し「求められているのは新たな責任の時代」と,一人ひとりに助け合いと責
任を求めた。就任式には寒波襲来の中,200万人がワシントンに集まり,アメリカの
再生を願う国民であふれ,テレビで見ていて人々の熱狂ぶりに圧倒された。イラク
からの撤退,富裕層への増税,医療保険制度改革,中産階級への租税優遇措置など,
今後の政策の実効が問われている。ブッシュ流の市場経済政策の見直しが日本でも
必要であろう。2月16日から来日予定のヒラリー・クリントン米国務長官が,滞在
中に民主党の小沢一郎代表との会談を打診している事が明らかになったと2月11日
の各紙が報じている。

【自殺対策基本法と発達障害者支援法】
平成20年度の圏域地対協研修会が2月1日に福山市で開催された。今年度はうつ・
自殺対策~大切な命守ろう地域の輪~がテーマである。平成18年6月に「自殺対策
基本法」が制定されたが年間3万人以上が自殺で亡くなっている。地域そしてかか
りつけ医と精神科医との連携が求められている。

1月31日児童思春期問題等公開研修会が開催された。「アスペルガーを中心とした
軽度発達障害の子どもとの上手な付き合い方」と題して,広島県立障害者療育支援
センター わかば療育園 園長 河野政樹先生に講演していただいた。発達障害者
支援法は平成17年4月に施行された。自閉症,アスペルガー症候群その他の広汎性
発達障害,学習障害,注意欠陥多動性障害などの発達障害を持つ者の援助等につい
て定めた法律で4年が経つ。以前は先生に診てもらうのに1年かかっており,現在
でも4~5ケ月もかかると聞き,まだまだ専門医も足らない状態で小児科医との連
携も必要,各自治体の取り組みも不十分だと痛感した。また2月5日には学校医・
養護教諭連絡協議会が開催され,府中町の白根雅子先生に「色覚障害について」と
題して講演していただき,協議事項では児童の生活習慣病等活発な討議がされた。

【介護報酬】
4月から介護報酬が改定される。今回改定率は3%アップで,在宅が1.7%,施設
が1.3%である。すべての事業者がアップするわけではなく,介護従事者の専門性等
のキャリアに着目した評価,地域区分の見直し等が行われ,当医師会の訪問介護,
訪問看護,居宅支援事業について,今後どう取り組むかが課題である。

新しいサービス分類に分けられ,訪問介護・居宅介護支援は人件費比率70%のサー
ビスとなり,乙地で1単位あたり10.35円,変動率は1.67%となった。訪問看護,訪
問リハビリでは人件費比率55%のサービスとなり,乙地で1単位あたり10.28円,変
動率1.58%となった。

訪問介護では,短時間の訪問介護,特定事業所加算(I.Ⅱ.Ⅲ)の取り組みが必
要である。居宅介護支援では,大部分が赤字であった関係で報酬がアップするが,
従来と違って基本報酬の逓減制を40件以上の部分にのみ適用となったので,利用者
を制限することもなくなった。また特定事業所加算への取り組み,医療と介護の連
携や認知症の対応など加算への取り組みが必要である。

訪問看護では地域区分の報酬単価がアップしており,在宅医療を推進するため,
長時間訪問看護加算,複数名訪問加算の新設,ターミナルケア加算の引き上げ,算
定要件の緩和が図られている。訪問看護ステーションが行う訪問リハも,通達で訪
問リハ回数の制限の撤廃,管理者要件の緩和がはかられる。総合看護センターのこ
れからの取り組みに期待する。

皆様のご協力により,2月22日の第103回安芸地区医師会総会に向けて,着々と準
備が出来ている事に感謝します。多くの会員の皆様に出席していただき,忌博のな
いご意見をお願いします。そしてこれからの医師会の活動に積極的に参加していた
だきたい。

(平成21年2月)

記事一覧へ