2009年2月菅田巌 会長

新年明けましておめでとうございます。会員各位におかれましては,健やかに新年を
お迎えになられたこととお慶び申し上げます。また日夜地域医療に取り組み,地域住民
の安全・安心に寄与されておられることに感謝申し上げます。
昨年9月以降,米サブプライム住宅ローン問題に端を発したリーマンショック,その
後の欧米の金融危機,世界同時株安,円高ドル安とめまぐるしく動き,1930年代の大恐
慌以来の不況といわれ,派遣社員さらに正社員までもリストラの対象となり不況が深刻
となっている。
医療においては,小泉政権下での市場原理主義・骨太の改革における年間社会保障費
2,200億円の削減,5年間1.1兆円削減は,新研修医制度とともに医療崩壊を招いた。2009
年度予算編成の社会保障費削減を巡っては,「タバコ税増税」が見送られ,社会保障費の
自然増2,200億円削減の大半を「特別保健福祉事業資金」の余剰金1,370億円であて,600
億円は道路特定財源の一般財源化による新交付金で賄い,残りの230億円を削減,すなわ
ち,純粋な社会保障費の削減は後発医薬品の使用促進策による230億円ということで決定,
なんとか社会保障費本体の削減は免れた。しかし今回の処置はあくまで単年度で,社会
保障費に充当する安定財源が確保できていない。5日から始まった第171通常国会では,
約2兆円の定額給付金や2008年度の第2次補正予算案をめぐって与野党が攻防を繰り広
げられる。
さて当医師会運営に関しては,堅実に,持続性・サスティナビリティ,さらにサバイ
バビリティ(生き残り力)のある医師会運営を行う。特に次の4点について申しあげる。
①特定健診・特定保健指導に関して
3市4町の情報収集に努め,今後は特定健診だけでなく,特定保健指導にも力を
注ぐ。検診料のアップを県医師会にお願いした。
②医師会の新法人化の取り組み
昨年12月から公益法人制度が始まり,現在特例民法法人とみなされて,今までの
社団法人と同じく非課税となっている。移行期間の終了(施行後5年間)までに移
行申請を行わなかった,また移行申請を行ったが移行期間中に認定または認可が得
られなかった場合は解散したものと見なされる。今の時点では当医師会としては非
営利一般法人化を目指す。
③医師会財政について
昨年の総会の事業計画のなかで医師会職員の給与改定について言及したように,
他地区と同じように医師会の実情にあった給与体系にする。
④事務局棟の新築
昨年の中国四川地震や岩手・宮城内陸地震を考えると,医師会の建物の耐震性は
必要で,事務所棟の建替え及び事務部門の統一そしてIT体制の構築を目指す。
昨年10月に京大総長になった松本紘氏は「世界はサバイバビリティを問われる時代に
入った。共存基盤学をもとに,共有や協調という発想が世界のサバイバビリティに役立つ」
と述べている。「サスティナビリティよりサバイバビリティが問われる時代へ。21世紀の
今,パラダイムは変わった」と元旦の日経新聞は書いている。地区医師会運営もサスティ
ナビリティは無論のこと,サバイバビリティが問われる時代に入っている。
新医療計画制度さらにレセプト電算化・オンライン請求,総合医問題等医療は大きく
「CHANGE」変革の時期を迎えている。そして地域医療と健康づくりでは行政との連携
は欠かせない。各ブロックの医師会での取り組みに期待している。安芸地区医師会とい
う1つのファミリー,希望を持ってこれからの運営に心がけて生きたいと思っている。
今年は丑年である。漠字源には「丑」とは「象形。手の先を曲げてつかむ形を描いた
もの。」とあり,ゆっくりと着実に目標に向かって成果を掴もう。
最後に皆様のご健勝を祈念して新年のご挨拶とさせていただきます。

(平成21年1月)

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