2009年1月菅田巌 会長

 師走となり,今年も余すところ3週間となった。インフルエンザが流行の兆しをみせ
ている。忘年会シーズン,体には気をつけて頂きたい。
 世界的な景気後退や円高で自動車産業や電気・精密機械業界のリストラが加速し,派
遣労働者ばかりでなく,総合地所など新卒者の内定取り消しや世界的企業のソニーでは
正社員8,000人を含む16,000人のリストラを発表し,大幅な人員削減や生産拠点の約1割
の閉鎖が報じられた。またトヨタのお膝元である豊田市では,来年度法人市民税収入が,
本年度当初予算の9割に当たる約400億円の減収となる見通しであることが分かり,市の
財政ばかりでなく,急激に患者さんも減少して病院・診療所も大変であると豊田市で講
演されたある教授は話されていた。マツダのお膝元である府中町も地方交付税の不交付
団体から,交付団体に10年度には転落する事が報じられたが,如何であろうか。
11月安芸地区医師会関連地域の呉医療センター,県立広島病院,広島市民病院の地域
医療支援病院運営委員会が相次いで開催された。それぞれ特色を持って運営にあたって
おられる。自治体病院の経営に問し,平成19年度「地方公共団体の財政の健全化に関す
る法律」が施行され,公立病院改革が行われ,一般会計からの繰り入れの縮小,医療収
益による経営等,経営方式の大胆な見直しが行われている。これが地方の公的病院の存
続の問題点さらに官公立の病院の経営収支が給与体系にも及ぼしている。週刊東洋経済
11月1日の「医療破壊」特大号は,県立広島病院が208.4億円の欠損金額を抱え,2006年
度未処理欠損金額ワースト40のトップに上げられ,ベッドの空きが765床のうち175床と
表が出ており,23位には広島市民病院が111.4億円欠損金,空きベッドは743床のうち35床
と出ていた。昨年から広島市民病院は24時間の一次の救急外来を行ない,また逆紹介率
を高める運動を行っており,最近では100%を超えており,今後空きベッドも解消してい
くと思われる。

 昨日の10日,日赤病院の病診連携課長の土居氏から「病診連携ネットワークシステム
構築について」と題してプレゼンテーションを受けた。廿日市市で広島総合病院が行っ
ているのと同じ方式で,広総のテリトリーは広島市佐伯区まで広がっており,将来有望
であるが,ソフトやネットワークシステム設定のための最低限自己負担の費用は10万円
かかる。新規にパソコン・ソフト・ディスプレイ・プリンタ・インターネット環境構築
等を合わせると50万円近く費用がかかり,負担がネックとなっている。今後地区医師会
員にも説明したいとのことである。
 第25回安芸医学会はリニューアルされたマツダふれあい会館で12月7日開催した。今
回医療・介護・福祉に関する多方面から54題発表していただき,医師会員74名,歯科医
師9名,看護師74名,薬剤師78名,およびPT,OT,介護士,レントゲン技師,消防士,
事務職等103名の総数338名の参加であった。
 特別講演として広島大学大学院医歯薬学総合研究科,創生医科学専攻探索医科学講座
皮膚科学教授の秀 道広先生に「プライマリケアに必要な蕁麻疹・血管性浮腫の知識と技」
と題して,分かり易く最新情報を講演していただいた。また発表では先進の内視鏡手術
で大学病院と遜色ない成績を出されていた。このような学会・研究会を通して自己研鑚
を行い,安芸地区のマツダ病院,済生会広島病院,安芸市民病院との病診連携・診診連
携を図って行くことが大事である。この医学会に企画,抄録集から会場設定等,ご尽力
いただいた学術委員会の担当理事の隅井先生を始め,委員の先生方およびマツダ病院の
奥平院長,多くの皆様に心から御礼申しあげる。              (平成20年12月)

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